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B型肝炎ワクチンについて

2017.12.07

2016年10月から0歳児に対してB型肝炎ワクチンが定期接種となりました。生まれた全ての赤ちゃんにワクチンを接種するということです。それ以前はB型肝炎ウイルス(HBV)陽性の妊婦さんから生まれた新生児に限って、HBVに対する抗体を含む免疫グロブリンとワクチンの投与が行われていました。

HBVを持つキャリアは日本では約130〜150万人と言われています。HBVへの感染は、ウイルスを含む血液や体液が体内に入ることによりおこります。その経路としては

  1. 垂直感染:母子感染
  2. 水平感染:父親からの感染、保育園などでの集団感染、性行為による感染
  3. 輸血など医療行為による感染

などがあります。

このうち、輸血からの感染は献血された血液をチェックすることで現在ではほとんど起こりません。母子感染についても免疫グロブリンとワクチンの投与により、ほぼ予防できるようになりました。残った水平感染によるものを予防するために、全ての人にワクチンを接種する『ユニバーサルワクチン』の必要性が以前から言われていました。他の多くの国では既に導入されており、今回日本でもユニバーサルワクチンが導入されたことから、HBV感染により苦しむ方が減っていくものと思われます。

B型肝炎は子供の頃に感染すると慢性化し、体内にウイルスがいる状態が長く続きます。大人になって肝炎から肝硬変に進行し、肝がんを発症することもあります。大人になって感染すると急性肝炎を発症し、まれに劇症肝炎となって命に関わる事態になる場合もあります。

ユニバーサルワクチンは始まったばかりですので、未だ多くの方はHBVに対する抗体がない状態だと思います。最近では医療系の学校などで実習が始まる前にHBVに対する抗体を測定し、抗体がない場合はワクチンを接種するように言われるところもあるようです。

 

当院ではHBVに対する抗体(HBs抗体)の測定、抗体のない方へのワクチン投与を行っています。これらは自費になります。

  • HBs抗体測定:1,200円
  • HBVワクチン:1回6,000円(3回接種が必要です)

ご心配な方は一度抗体を測定してみてはいかがでしょうか。

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