皆さん、こんにちは!いとせクリニックです。今回は、皆さんにぜひ知っておいていただきたい、帯状疱疹ワクチンの定期接種に関する最新情報をお届けします。
帯状疱疹とは?
帯状疱疹は、水ぼうそうにかかったことのある人が発症する可能性のある病気です。子どもの頃に感染した水ぼうそうのウイルスが、神経の中に潜伏していて、免疫力が低下した時に再び活性化することで発症します。
症状としては、皮膚にピリピリとした痛みを伴う発疹が現れ、水疱ができます。重症化すると、神経痛が残ったり、視力や聴力に障害が出たりすることもあります。
帯状疱疹ワクチンが定期接種に
これまで、帯状疱疹ワクチンは任意接種でした。以前こちらの記事でお知らせしたように、ワクチン接種に対して2025年3月31日まで補助がありましたが、2025年(令和7年)4月から、ついに定期接種となることが決定しました!これは、厚生労働省が帯状疱疹ワクチンをB類疾病に含める方針を決定したことによるものです。
これにより、対象となる方は、原則として費用の一部を公費で負担してワクチン接種を受けられるようになります。
定期接種の対象者は?
尼崎市における定期接種の対象者は以下の通りです。
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・65歳の方
・60歳以上65歳未満の方で、ヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に障害を有する方(心臓、腎臓、呼吸器の機能に障害を有する方は対象外)
・65歳を超える方:令和7年度から令和11年度の5年間は経過措置として、5歳年齢ごと(70、75、80、85、90、95、100歳)の方が対象となります。
・100歳以上の方については、定期接種開始初年度に限り、全員が対象となります。
対象者には、尼崎市から個別に予防接種券(はがき)が発送される予定です。
使用されるワクチンは?
定期接種で使用されるワクチンは、以下の2種類です。
・乾燥弱毒生水痘ワクチン(製品名:ビケン)
・乾燥組換え帯状疱疹ワクチン(製品名:シングリックス)
ワクチンについて詳細はこちらでも紹介しています。
接種方法と間隔は?
・乾燥弱毒生水痘ワクチン:0.5mLを1回皮下注射
・乾燥組換え帯状疱疹ワクチン:1回0.5mLを2カ月以上の間隔を置いて2回筋肉内接種(標準的な接種間隔)
ワクチンの種類によって、接種方法や回数が異なりますのでご注意ください。
接種費用は?
現時点では、接種費用は未定となっています。詳細については、尼崎市からの情報公開をお待ちください。
その他注意点
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・帯状疱疹にかかったことのある方も、定期接種の対象となります。
・すでに任意接種で一部のワクチンを接種している場合は、残りの接種を定期接種として扱うことができます(1回目を任意接種、2回目を定期接種とするなど)。
・ワクチンの交互接種は認められません(1回目に水痘ワクチン、2回目に帯状疱疹ワクチンの接種は不可)。
・他のワクチンとの同時接種については、医師が特に必要と認めた場合に行うことができます。
・水痘ワクチンとそれ以外の注射生ワクチンの接種間隔は27日以上空ける必要があります。
・過去に相当するワクチンを接種したことがある場合は、定期接種の対象外となる場合があります。
まとめ
2025年4月から始まる帯状疱疹ワクチンの定期接種について、現時点で分かっている情報をまとめました。詳細については、今後、尼崎市から発表される情報にご注意ください。
帯状疱疹は、誰でもかかる可能性のある身近な病気です。定期接種の機会を逃さず、しっかりと予防しましょう。
参考資料