大腸内視鏡検査行うことによって大腸がんのリスクを減らすことが可能なのでしょうか。
最近イギリスの医学雑誌に発表された論文では大腸内視鏡検査を行うことで大腸がんによる死亡を減らすことが示されました。
Effectiveness of screening colonoscopy in reducing the risk of death from right and left colon cancer: a large community-based study
アメリカの民間保険に加入している1,800,000人以上の患者データを使った研究です。1,800,000人のうち大腸がんで死亡した人が1,747人存在しました。その人たちと年齢、性別、人種、教育歴などが一致するように大腸がんにかからなかった人3,460人を抽出し、大腸がんで死亡した人と比較しました。
結果ですが
内視鏡検査あり/なしのオッズが
大腸がん患者 24/1,358
非がん患者 120/2,310
ですので、オッズ比が約0.34となり(論文では調整が入るためか0.33となっています)、内視鏡検査をうけることによって大腸がんで死亡する確率を67%減らすことができるというものです。
非常に多数の患者さんのデータから集計していますので、信頼性は高いのではないかと思われます。
一人でも大腸がんの方が減るように、内視鏡検査を受けていただきたいと思います。