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高血圧とは
高血圧とは、血液が血管を流れるときに血管の壁へかかる圧力(血圧)が慢性的に高い状態をいいます。
自覚症状がほとんどないため「サイレントキラー」とも呼ばれますが、放置すると心筋梗塞や脳卒中など命に関わる病気を引き起こす危険があります。
高血圧の症状
初期には症状が出にくいのが特徴ですが、血圧が非常に高い場合には以下の症状が現れることがあります。
- 頭痛、めまい、吐き気
- 動悸、息切れ、胸の痛み
- 肩こり、耳鳴り
- 手足のむくみ
これらの症状が出た場合は早めの受診が必要です。症状がなくても定期的に血圧を測ることが大切です。
高血圧の診断方法
血圧測定で診断します。以下のいずれかに当てはまる場合、高血圧とされます。
- 収縮期血圧(上の血圧):140mmHg以上
- 拡張期血圧(下の血圧):90mmHg以上
高血圧の原因と生活習慣
高血圧の多くは生活習慣が関係しています。
塩分の摂りすぎ
日本人は塩分を摂りすぎる傾向があり、体内のナトリウム濃度が高まることで血液量が増え、血圧上昇を招きます。
肥満
肥満は血圧を上げる大きな要因です。体脂肪の増加は血管への負担を増やし、インスリン抵抗性やホルモンバランスの乱れを引き起こします。
飲酒
過度の飲酒は交感神経を刺激し、血圧を上げます。節度ある飲酒を心がけましょう。
ストレスが血圧に与える影響
精神的ストレスは交感神経を活発にし、血管収縮やホルモン異常を招き血圧を上昇させます
自律神経の乱れ
自律神経は血圧の調整に関与しています。交感神経が優位になると血圧は上がりやすくなります。
運動不足
運動不足は血管の柔軟性を失わせ、肥満や代謝異常につながり血圧を悪化させます。定期的な有酸素運動が効果的です。
野菜・果物不足
カリウムやマグネシウムはナトリウムを排出し血圧を下げる働きがあります。野菜や果物の不足は高血圧の原因になります。
喫煙
喫煙は血管を収縮させ血圧を上げるだけでなく、動脈硬化を進め心疾患・脳卒中のリスクを高めます。
高血圧の合併症とリスク
高血圧は放置すると多くの合併症を引き起こします。
動脈硬化
血管壁に強い圧力がかかり続けることで血管は硬くなり、弾力を失います。これを動脈硬化と呼び、心筋梗塞や脳卒中の原因となります。
脳卒中
脳の血管が狭くなったり詰まったりすることで脳梗塞や脳出血を引き起こします。一過性脳虚血発作も脳梗塞の前兆となることがあります。
心疾患
高血圧は心臓に負担をかけ、心肥大や心不全の原因となります。冠動脈の動脈硬化が進むと狭心症や心筋梗塞を引き起こします。
腎臓病
高血圧は腎臓の血管にダメージを与え、腎硬化症や慢性腎不全を引き起こします。進行すると透析が必要になることもあります。
眼の合併症
高血圧は網膜の血管に障害を与え、高血圧性網膜症や眼底出血を起こします。放置すると視力低下や失明につながることもあります。
高血圧の治療方法
治療の基本は生活習慣の改善です。適度な休養・睡眠、ストレス管理、体を冷やさない工夫も有効です。
運動療法
ウォーキングや水泳などの有酸素運動を週に3〜4日、1日30分程度行うのが理想です。無理のない範囲で継続しましょう。
食事療法
塩分を減らし、カロリーや脂質のバランスを整えることが重要です。加工食品を減らし、香辛料やハーブを使った味付けで工夫すると続けやすくなります。体重管理も効果的です。
薬物療法
生活習慣の改善だけでは十分な効果が得られない場合は、降圧薬を使用します。薬の種類や組み合わせは個々の状態によって調整されます。自己判断で中止せず、医師の指導のもとで継続しましょう。
まとめ
高血圧は症状が乏しいまま進行するため放置は危険です。
生活習慣の見直しと適切な治療により合併症を防ぐことができます。
健康診断で血圧が高いと指摘されたら、早めに医師に相談しましょう。
