胃潰瘍とは

胃潰瘍とは、胃の粘膜が胃酸により傷ついた状態をいいます。傷が深くなると胃に穴が開き、緊急手術が必要になることもあります。

原因

胃潰瘍は胃酸と、胃酸から胃の粘膜を守る粘液のバランスが崩れることで起こりますが、多くはヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の感染が原因です。また解熱鎮痛薬も原因となります。

ピロリ菌は胃酸の存在する胃粘膜でも生きることができる菌で、幼少時に経口感染します。高齢者ほど感染率は高く、50歳では50%以上ですが20歳代では20%以下です。内服薬による治療で除菌することが可能です。除菌することで胃潰瘍の再発を防ぐことができます。

解熱鎮痛薬が原因の潰瘍を「NSAIDS潰瘍」といいます。解熱鎮痛薬の副作用で潰瘍ができます。高齢者で脳卒中や心筋梗塞の既往がある人が再発予防のために内服する低用量アスピリンも胃潰瘍の原因となります。

症状

胃潰瘍の典型的な症状は、みぞおち付近の痛みです。その他吐き気、胸焼け、げっぷなどの症状が出現することもあります。潰瘍が深くなり血管を傷つけて出血した場合は、吐血したりタール便と呼ばれる黒い便が出たりします。また胃の壁に穴が開くと胃の内容物がお腹の中に漏れて腹膜炎を起こし、非常に強い痛みが生じます。

検査

内視鏡検査(胃カメラ)で診断します。胃がんの有無を調べるため、病理検査を行います。またピロリ菌感染を調べるため、内視鏡検査の際に迅速ウレアーゼ試験を行うことがあります。

バリウム検査で潰瘍が見つかることがありますが、その場合も内視鏡検査が必要です。

治療

通常内服薬による治療を行います。胃酸を強力に抑える薬を使用します。内服後比較的早期に痛みは改善しますが、潰瘍が治癒するまできちんと内服を続けることが大切です。

潰瘍から出血がある場合は、内視鏡検査を行い止血処置が必要です。

ピロリ菌の感染がある場合は、除菌治療を行います。

解熱鎮痛薬が原因の場合は、薬を中止するか変更します。